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我慢汁とはなに?その役割と精液との違い、我慢汁と妊娠の関係、我慢汁での妊娠の防ぎ方

男性は性的興奮の時、性行為中の射精の前、または自慰中の射精の前には、勃起中の陰茎から透明で、精液のほど粘々しない液体が多く流れ出ます。男性たるもの、その現象が見付かるでしょう。こんな液体は一体何かって思ったことがありますか?その陰茎の尿道口から出る液体は人体のどこから体外に排出するか、それは精液とどんな違いがあるか、その中に精子細胞が含まれるか、それは妊娠に導くかについて分かりますか?多分それらに分からない方が多くいらっしゃるし、そして、前に言及した質問について考えたことがない方も多くいらっしゃると思います。今回は、上記の疑問点を解くために、一つずつ説明していきます。

我慢汁とは

我慢汁とは俗語になり、学名が尿道球腺液で、カウパー液、カウパー腺液とも呼ばれ、男性生殖器(尿道球腺から出る分泌液の一つです。これは男性の性的興奮が高まった際、精液射出する前に分泌されるんです。性興奮して勃起した際に作られることから、「先走り液」と呼ばれることもあります。その様子は、一般的には、無色透明の粘性液体ですが、精液のようにぬるぬるとしないです。その他、我慢汁は弱アルカリ性液体です。

我慢汁と精液は一つ?

答えが明瞭で、「まったく違う」です。我慢汁も精液もセックス中、あるいは自慰中に尿道から流れ出る液体ですが、作られる場所と成分が違います。前に言ったとおり、我慢汁は男性の尿道球腺から分泌されますが、精液はほとんど前立腺液精嚢や尿道球腺などの副生殖腺に分泌される精漿という混合液体で、それに加えて受精に必要な精子細胞(睾丸から作られる)を含みます。さらには、体内から出る時間からして、我慢汁と精液は違います。精液は陰茎勃起して射精する際に尿道口から射出しますが、我慢汁は射精する前に尿道口から流れ出ます。

我慢汁の役割

我慢汁の主な役割は「精子の保護」です。尿が弱酸性であることから、尿道内部は普通少し酸性の状態です。しかし、精子は酸に弱いという性質があります。精子が尿道経由で排出される際に減ってしまわないように、射精する前に我慢汁を分泌して尿道を弱アルカリ性にし、精子が弱まるのを防止するという働きになっています。

精子を保護する以外、また「セックスの際の潤滑剤」という役割を持っています。我慢汁が分泌され、亀頭(陰茎の先端部)が濡れることで、挿入がもっと順調になります。また、腟がより潤ったら精子が腟の奥へ入りやすくなるため、精子の腟内への進入をサポートする役割も持っています。

我慢汁と妊娠の関係

皆知っているとおり、妊娠するのは卵細胞と精子細胞の融合からです。簡単に言うと、精子が含まれる精液が妊娠する原因です。しかし、やっぱり我慢汁は妊娠と関係があります。即ち、我慢汁でも妊娠できます。なぜかと言えば、我慢汁で妊娠する理由は、睾丸で作られた精液の一部が射精する前に漏れ出すためです。そのため、我慢汁の中に精子が微量に混ざることがあります。

もともと、尿道球腺から分泌された直後の我慢汁自体には精子がおらず、生殖能力がありません。しかし、射精に備えて精管膨大部に貯められた精子は、人により、射精以前に尿道に排出されることがあり、その精子が我慢汁と一緒に尿道口から排出されることもあります。

我慢汁の分泌は主に興奮時、勃起時といった二つのタイミングです。性興奮している時であれば勃起をしていない非勃起時にも分泌されることがあります。しかも、我慢汁に含まれる精液の濃度が高く、十分妊娠に至ることが多いと言えます。
そのため、「射精だけ外で行えば、妊娠しない」という考えは危ないです。

精子が我慢汁の中に混入する仕組み

我慢汁での妊娠に繋がりやすいのは?

(1)膣外射精

一番我慢汁で妊娠するリスクのある仕方が膣外射精(外出し)です。「射精だけ外で行えば、陰茎をそのまま腟内に挿しても妊娠しない」と考える人が一定数いるみたいです。しかし、我慢汁にも精子が混在していることがあるため、思通りに避妊出来ない可能性があります。

(2)途中でコンドームを使い始めること

勃起した状態で少しだけ腟内に挿入し、そのあとコンドームを付けての性交を行う行為です。コンドームを付けていないまま陰茎を腟内に挿入した段階で、我慢汁が腟内に付き、妊娠に導くリスクが生じます。
そのため、「途中でコンドームを付ける」というのはコンドーム装着の意義がありません。腟内に陰茎を挿入する際から必ずコンドームを使って、我慢汁が腟内に入らないようにする必要があります。

(3)我慢汁の付いた手での手マン

男性が女性の腟内に指を挿して撫でることを「手マン」と言います。この行為の際に男性が自分の陰茎を触った後で、手に我慢汁が付いていたら、妊娠に繋がる可能性も否定できません。 男性器を触って女性の腟内に指を挿し込むというような行為はダメです。

我慢汁による妊娠の防ぎ方

前の「我慢汁での妊娠に繋がりやすいのは?」という部分を参照すると、その防ぎ方も明瞭になります。大体下記の通りになります:

(1)勃起の開始から射精後までずっとコンドーム着用

前に解説した通り、我慢汁による妊娠は腟に精子が混入した我慢汁が腟内に入ることからです。コンドームを正しく使うことで、腟内への進入を高確率で防げます。

膣外射精(外出し)を通じて妊娠防止できるという青臭い幻想を抱かないで欲しいんです。

我慢汁による妊娠に不安な場合は、せめて男性が勃起したタイミングからコンドームを着用し、射精するまで外さないことが一番大切です。

なお、我慢汁は潤滑剤の役割を持っていると解説しました。そのため、我慢汁を妨げると潤滑が不足になる場合もあります。基本的には挿入しやすいようにコンドームのトップにジェルが塗られていますが、足りないようだったらジェルがたっぷり付いたタイプのコンドームを選ぶといいでしょう。

その上には、コンドーム着用の一方で、他の控えの潤滑ジェルも準備しておくことをお勧めします。

(2)精子が付いた手で陰茎に触れる手マン禁止

一度体内から出た精子は必ず死ぬと言われていますが、実際はそうではありません。
精子は体外に出て乾燥すると生きていけないと言っても、我慢汁や精液の保護作用で、暫く生き続けることもあります。

そのことを考慮に入れれば、手に我慢汁や精液が付いたまま膣内に触ってしまえば妊娠の可能性が大いに増えます。

手で腟内を愛撫する際は、ティッシュやお絞りで拭き取ってからしましょう。

(3)アフターピルは避妊の最終手段

アフターピルは、性交後なるべく早く服用することで、高い確率で避妊できる医薬品のことを指します。

性交後に素早く避妊処置できる最後の手段とも言えます。

しかし、注意していただきたいのは、アフターピルはやっぱり副作用があり、例えば頭痛や吐き気、嘔吐などが起こる可能性があるっていうことです。そのため、アフターピルでの避妊手段はやっぱり控えめにする方がいいです。前に言及した(1)、(2)といった避妊方法は男女ともに普段から大切ですが、性交後に「避妊が不十分だった」と感じる場合のみにはアフターピルがオススメです。

まとめ

我慢汁は自体精子細胞が含まれなくて精液とは異なりますが、それぞれ二種類の体液です。人体の生殖器システムの複雑さで、精子が我慢汁に入ることは100%の防止がしかね、我慢汁での妊娠が存在しないとは絶対言えません。。従って、子作りを望まない方にとっては、コンドーム使用は性行為中に最も重要なことです。その他、膣外射精(外出し)をもって妊娠を防止するという非実際的な考え方を捨て、我慢汁や精液のついた手で女性の陰部に触らないことしっかりと覚えておきましょう。

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